添加物絶対許さないマンの戦いはまだまだ続く……

by MIZ, 2020年11月2日
自然由来の添加物だけにできないのか?

 

食品添加物として真っ先に思い付くのは『味の素』、という方も多いのではないでしょうか?

 

その味の素株式会社さん主催で行われた「食と健康の未来フォーラム」という催しがあったのですが、その催しに関連するQ&Aページが公開されました。

味の素株式会社主催「食と健康の未来フォーラム」

 

ここでは食品添加物についての、多く寄せられたという質問について回答が記されています。

興味深いものがたくさんあったのですが、一部引用しながら見ていきましょう。

 

Q 日本は食品添加物の種類が多く、海外で禁止されているものが許可されているなど、海外より規制が緩いのではないですか?

 

A 唐木 英明 氏 (からき ひであき) 東京大学名誉教授 公益財団法人食の安全・安心財団理事長

そんなことはありません。
(略)
「発がん性がある赤色2号を米国では禁止しているのに、日本では使い続けている」という話がありますが、発がん性があるという科学的根拠はありません。もしあったら、日本でもすぐに禁止になります。たとえば長年使われていた天然色素であるアカネ色素は、発がん性の疑いが出たため、禁止になりました。米国で赤色2号を使用しない理由は、別の色素を使っているためであり、発がん性が原因ではありません。

 

なるほど、セイヨウアカネから抽出する天然由来のアカネ色素は発がん性があって、天然に存在しないと言われている赤色2号は発がん性が認められていないんですね。

確かに下記参考文献によると、米国で発がん性を疑う試験結果が得られてから、米国ではそのままずっと使用禁止。

しかしその後、2度の再評価のいずれでも「発がん性は認められない」という結果になったそうです。

現在、日本やEUは条件付きで使用可とのこと。

参考:食用赤色2号(別名:アマランス)について|公益財団法人 日本食品化学研究振興財団

 

勉強になります!

 

Q 避けた方が良い食品添加物は何ですか?食品添加物はなるべく食べない方が良いのではないですか?

 

A 唐木 英明 氏 (からき ひであき) 東京大学名誉教授 公益財団法人食の安全・安心財団理事長

すべての食品添加物の安全性は科学的に証明されています。「避けた方が良い食品添加物」と「食べても良い食品添加物」などという分類は科学的ではありません。

とはいえ、そう思っている人が多いのも事実です。そう思う理由は、そういう情報があふれているからです。世の中には「食品添加物が怖い」という本を書いたり、講演をすることをビジネスにしている評論家がいます。そのような評論家を集めて「食品添加物は危険」という特集をする週刊誌も後を絶ちません。私たちは「危険」という情報は聞き逃さない本能を持っています。それは自分の命を守るために大事だからです。他方、「安全」という情報にはほとんど関心を示しません。無視しても何の危害もないからです。
(略)

 

……人の心理にまで言及して、食品添加物の安全性について述べられていらっしゃいます。

 

Q 食品添加物の材料には、自然由来のものとそうではないものがあるのですか?自然由来のものだけを添加することは不可能なのでしょうか?

 

A 食と健康の未来フォーラム事務局

食品添加物を指定する際に、「自然由来か」「そうでないか」という区別や判断基準はもともとありません。安心して食べて大丈夫なものを食品添加物として指定している、とお考えください。

 

この質問からは、自然由来のものだけを使ってほしい、という要望があるように感じられます。

しかしそれに対して、自然由来なんていう区別はない、という意味の回答。

……食品添加物の理解を深めてもらおうという趣旨のサイトのはずなのに、これは正面からの回答ではなく、なんだかはぐらかされた感じがします。

世間で言われる「自然由来」が何を指すのか、もっと踏み込んだところからの回答があっても良かったように思います。

 

……と、ここまでいくつかのQ&Aをピックアップして見てみました。

上記以外にもまだまだたくさんのQ&Aがあるので、興味がある方はぜひ下記サイトを見てみてくださいね!

 

参考・引用:味の素株式会社主催「食と健康の未来フォーラム」